黒豆茶は、香ばしい風味と豊富な栄養素で知られる健康茶です。
薬膳の観点からは、黒豆茶は体を内側から整え、さまざまな不調を改善する効果が期待されています。
そこで黒豆茶の薬膳での役割やアレンジレシピについて漢方屋目線でご紹介します!
最初に:黒豆とは?
黒豆は、古来より健康維持や美容に役立つ食材として親しまれてきた、大豆の一種です。
その歴史は古く、古代中国の薬物書「神農本草経(しんのうほんぞうきょ)」に効能が記されています。日本では、平安時代にはすでに食べられていた記録が残っています。
黒豆は、五行説で「黒」に属する食材です。「黒」は腎を補う色とされます。
薬膳において、黒豆は「腎(じん)」を補い、体を温める食材として重要視されています。滋養強壮や老化予防としても重宝されます。
黒豆の効能
黒豆は、栄養価の高さから「畑の肉」ともいわれ、特に以下の成分が特徴です。
- アントシアニン:黒豆の皮に含まれるポリフェノールの一種で、抗酸化作用があります。紫外線やストレスによる老化を防ぎ、美肌効果が期待されます。
- イソフラボン:女性ホルモン様の作用をもち、更年期障害や骨粗しょう症の予防に役立つとされています。
- タンパク質:良質なタンパク質で、筋肉の維持や免疫力の向上が期待されます。
黒豆茶とは?
黒豆茶は、黒豆を焙煎してつくられるお茶です。ノンカフェインで、時間を問わず飲むことができます。
黒豆茶は以下のような特徴があります。
- 香ばしい風味:焙煎によって引き出される独特の香ばしさがあります。
- 栄養価の高さ:黒豆に含まれるアントシアニン、イソフラボン、タンパク質などの成分が含まれます。
- 手軽さ:煮出し、またはお湯にティーパックを入れるだけで簡単につくれるため、日常生活に取り入れやすい健康茶の一つです。
薬膳における黒豆茶の役割
黒豆茶には以下のような薬膳の働きが期待できます。
1. 腎を補う
黒豆は、東洋医学で「腎を補う」代表的な食材。腎は体全体のエネルギー源とされ、疲労回復やアンチエイジングに効果的です。
2. 血を補い、巡らせる
黒豆茶には血を巡らせるチカラがあり、冷え性や肩こりの改善が期待できます。冬場に温かい黒豆茶を飲むことで体がポカポカと温まりますよ。
3. 余分な水分を排出
黒豆茶には利尿作用があり、デトックス効果をもたらします。体内の余分な水分を排出すると、むくみの解消や体の軽さを感じやすくなります。
黒豆茶の薬膳的アレンジ
黒豆茶は、ほかの食材と組み合わせることで、さらに薬膳のチカラを高めることができます。
また、黒豆茶は「平性」(体を温めもせず、冷やしもしない食材)であるため、組み合わせがしやすい薬膳食材です。
今回は簡単に手に入れられる薬膳食材だけで組み合わせてみました。ご自分の体調や季節に合わせて楽しんでみましょう!
黒豆茶 + 生姜
薬膳的効能
生姜は「温性」で体を温める力が強く、特に胃腸を温めることで冷えからくる不調を改善します。また、気を巡らせて胃もたれや消化不良にも効果的です。
相乗効果
黒豆茶の「平性」と組み合わせることで、冷え性改善をサポートしつつ、体への負担を抑えるバランスが取れます。
こんなときに
冬や冷房で冷えたときに、ホットでお召し上がりください。
黒豆茶 + ハチミツ
薬膳的効能
ハチミツは「甘味」で、補気(気を補う)や潤肺(肺を潤す)の効果があります。喉の乾燥やカサカサした肌に特におすすめ。
相乗効果
黒豆茶が持つ腎への補い作用とハチミツの潤い効果で、全身に優しい滋養強壮をもたらします。
こんなときに
喉が渇いたときや疲れたときに。ハチミツを使用しているので小さなお子さまには与えないようにしてください。
黒豆茶 + 柚子
薬膳的効能
柚子は「温性」で消化を助け、血行を良くします。香りによる気の巡り改善やリラックス効果も。
相乗効果
黒豆茶の血を補うチカラと柚子の気を巡らせるチカラが合わさり、体を内側から活性化してくれます。
こんなときに
ストレスがたまっているときや胃が重いと感じるときに。ハチミツをプラスするのもおすすめです。
黒豆茶 + 黒ごま
薬膳的効能
黒ごまは「甘味」で腎を補い、髪や肌を健康に保ちます。特にアンチエイジングや便秘改善に役立ちます。
相乗効果
黒豆茶も腎を補うため、老化予防やエネルギーの底上げに最適な組み合わせです。
こんなときに
疲労が抜けないときや髪や肌のトラブルが気になるときにおすすめ。日常的に取り入れやすい組み合わせです。
黒豆茶 + 牛乳
薬膳的効能
牛乳は「平性」で滋陰潤燥(体を潤す)、脾胃を補う作用があります。体をリラックスさせる安神(精神を安定させる)効果も。
相乗効果
黒豆茶と牛乳の組み合わせは、乾燥対策や心身のリラックスを助けます。
こんなときに
黒豆ラテとして、乾燥が気になるときやリラックスしたいときに。甘みがほしいときは、ハチミツ・オリゴ糖・黒糖などが薬膳目線でおすすめです。
黒豆茶を薬膳として取り入れるために
黒豆茶は、年齢性別を問わずに飲むことができます。また、ノンカフェインのため飲む時間も自由です。
朝の目覚めに、仕事中のリフレッシュに、また寝る前のリラックスタイムにと、どのシーンにもおすすめできます。
健康と美容をサポートする力を持つ黒豆茶で、ぜひ簡単な薬膳生活を始めてみてください。
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